医療接遇研修 Vol.1

開業して10年の歯医者さんから「マナー研修をしていただけますか?」とのご依頼をいただきました。最初に院長とスタッフにヒアリングし「言葉遣いや電話の応対方法が自信がない」「仕事の流れや患者さんとの接し方があいまいになることがある」、お仕事が忙しくなると雑になってしまっている接遇をあらためて見直していきたいとのお話でした。

9名の歯科医、歯科衛生士、受付助手の方々で接遇応対の研修は、ほぼ未経験でした。「現場経験をしていく中で、なんとなく接遇をわかっているけど、できているのか自信がない」という問題を解決するための提案をします。そこで2点のポイントを目標設定として提案します。1つめに基本マナーの医療接遇5原則(挨拶・表情・態度・身だしなみ・ことば遣い)の習得する、2つめに各自のお仕事の流れを振り返り、共有して自医院でのサービスを可視化するサービスサイクルの作成です。

主なカリキュラムです。午前中を休診して4.5hで研修を実施します
1日目 サービスとは、接遇の5原則、電話応対
2日目 OJTフォロー(講師立会チェック)
3日目 受付応対、患者応対、サービスサイクル
4日目 OJTフォロー(講師立会チェック)
講義を行ってから1ヶ月後にOJTフォローで業務に一緒に立たせていただき、チェックや質問を伺い、研修スキルを定着や継続していただけるようにしていきます。キャリアを積まれている方々ですので、少しの補正で改善が見込まれます。
またオリジナルで作成するテキストは、歯科医院での新規予約・既存予約・院長宛の電話の用件確認などの事例と、受付応対と患者応対もご依頼主の医院の予約手続きや患者さんの治療の流れをヒアリングして執筆作成しました。

ご感想は「もっと緊張するかと思ったけど、あっという間に時間が過ぎ、楽しく受講できました」「普段疑問に思っていたことが解決できました」とのお声をいただきました。

人のお世話をしていくことを生業とされている医療関係の方々。コミュニケーションスキルが高く、親しみやすく、意見や質問も活発に出していただきました。今回の研修は、みんなで一緒に考える時間となり、よりよい働く環境をつくることと、自医院のあるべき姿をイメージできたのではないでしょうか。宿題として、1ヶ月後のOJTフォローまでに各人でテキストの復習をしていただくこと。3回目の研修までに自分の業務をサービスサイクルのワークシートに書き出してくることをお願いしています。

「なんだっけ?」と敬語の練習問題に取り組んでいます
患者さんと1対1で接する空間